こんにちは。なおみです。
今回はオーストラリアでいいなと思ったエコな取り組みを紹介します。
飲み物を飲み終わった空き容器が10セントになる
Return and earn という取り組みです。
オーストラリア・ニューサウスウェールズ州(NSW)のWoolworths店舗には、リサイクル可能な飲料容器を返却してバウチャーを受け取れる「リバース・ベンディング・マシン(Reverse Vending Machine)」が設置されています。
対象の空き容器をマシンにいれると1本あたり10セントの割引券がもらえます。バーコードが表示されている紙をもらえるのでそのままWoolworths などのスーパーで使えて便利です。
特別な会員登録も必要なく、空き容器をマシンにいれるだけで誰でも割引券がもらえます。
以下に、リサイクルボックスの設置場所、リサイクル可能な容器の種類、バウチャーの取得と使用方法について説明します。

リサイクルボックスの設置場所
NSW州内のWoolworths店舗やその周辺には、600か所以上のリサイクルポイントがあり、リバース・ベンディング・マシンを利用して容器を返却できます。設置場所を検索したい場合は以下のリンクを参考にしてください。
リサイクル可能な容器の種類
リサイクル対象の容器の条件は以下です。
- 容量が150mlから3リットルまで
- 「10c refund」または「10¢ refund」の表示がある
- ラベルとバーコードが読み取れる状態である
- つぶれていない、空の容器
対象となる主な容器の種類:
- アルミ缶(例:ソフトドリンク、エナジードリンク)
- プラスチックボトル(例:水、炭酸飲料)
- ガラス瓶(例:ビール、ソフトドリンク)
- 紙パック(例:ジュース、乳飲料)
対象外の容器には、牛乳容器、ワインボトル、スピリッツボトル、1リットル以上のジュースボトルなどです。
以下のリンクに詳細があるので、確認してみてください。
バーコード(バウチャー)取得までの手順
リバース・ベンディング・マシンを使用してバウチャーを取得する手順を紹介します。
- 容器を準備:対象となる容器を集め、ラベルとバーコードが読み取れる状態にする。
- リサイクルポイントへ持参:近くのリバース・ベンディング・マシン設置場所へ。
- 容器を投入:マシンの指示に従い、容器を1つずつ投入。
- バウチャーの選択:返金方法として「voucher(バウチャー)」を選択。
- バウチャーの受け取り:マシンから印刷されたバウチャー(バーコードの紙)を受け取る。

Return and Earnアプリを使用すると、電子バウチャーを取得したり、PayPalや銀行口座への直接送金を選択したりすることも可能です。以下、アプリの詳細のリンクです。
バウチャーの使用手順
取得したバウチャーは、Woolworthsの有人とセルフレジでバウチャーを提示し、買い物の支払いに充てることができます。
また、現金への交換バウチャーをサービスカウンターで提示し、現金として受け取ることも可能です。
バウチャーには有効期限がある場合があるので、早めに使用するといいでしょう。
今回はニューサウスウェルズ州の取り組みを紹介しました。ニューサウスウェールズ州(NSW)以外の州でも、Woolworthsの店舗やその周辺にリバース・ベンディング・マシン(Reverse Vending Machine, RVM)が設置されている場所があります。各州で実施されている取り組みの名称や運営方法、対象となる容器の種類、返金方法などが異なるため、利用する際には各州のルールを確認しましょう。
もっと知りたい方へ:オーストラリアの容器返金制度(CDS)の目的と背景
環境保護と地域支援の両方を目的にオーストラリアのリサイクルによる返金制度(Container Deposit Scheme / CDS)は始まりました。
その背景と「寄付(donation)」の仕組みについて紹介します。
オーストラリアでは、かつて使い捨て飲料容器によるゴミの増加が深刻な問題でした。
ペットボトルや缶は、道路、公園、海岸などに捨てられやすく、野生動物への影響や、プラスチック汚染が懸念されていました。これらの問題を解決するために導入されたのが、各州で行われているContainer Deposit Scheme(CDS)=容器返金制度です。
仕組みはドリンクを買うときに消費者は飲料容器1本につき10セントを追加で支払います。飲み終わった後に容器をリサイクルボックス(RVMなど)に返却すると、10セントが返金されます。消費者の返却率が高まることで、ポイ捨てを防ぎ、リサイクル率を向上させるという考えです。導入の結果、容器ごみが40%以上減少した地域もあります。
寄付もできる
この制度では、返金を自分で受け取る以外に、その金額を地域の慈善団体や学校、環境団体などに寄付することもできます。
寄付の仕組み(例:NSWのReturn and Earn)
- 容器を返却する際、RVM(リバース・ベンディング・マシン)の画面で「Donation(寄付)」を選ぶ。
- 表示された団体一覧から、支援したい団体を選ぶ。
- 本来受け取れる10セント分の金額が、その団体に寄付される。
- 一部の団体には、キャンペーン中にマッチング(倍額寄付)が行われることも。
地域の子ども支援団体、環境保護団体、動物保護施設などをリサイクルを通じて支援できます。
以上、オーストラリアの容器返金制度について紹介しました。
オーストラリアに滞在する際は活用して10セントを手に入れましょう。
日本にも登録なしでバウチャーや現金に還元されるリサイクル社会貢献の仕組みがあると便利だなと思います。
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